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ここだけのはなし

10人見れば、10通りの解釈がある。日常にてふと思ったことを自分なりに綴ります。

線路は続かない、どこまでも・4

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4・

 

俺は目が覚めると、電車の中にいた。

 

高級な電車というよりは、田舎町をつなぐような、

 

いわゆる「ドンコ」と言われる各駅停車の電車のようだった。

 

俺はさきほど刺された場所を調べてみるが、

 

どこにも異常は見られなかった。

 

窓から見える景色はどこか現実感が無く、

 

自分がこの電車にいつ乗って、

 

いつ降りるのかわからなかった。

 

 

線路は続くよ、どこまでも~♪

 

 

俺の頭には、ふいに子どものころに聞いた

 

童謡のフレーズを思い出してしまった。

 

線路はどこまでも続くだろう、でもそこには終わりがある。

 

物事には何にだって終わりがあるものだ。

 

線路に沿って、電車に乗って旅をする人にも、いずれか終わりがやってくる。

 

長いシベリア鉄道にだって、ウラジオストクという終着駅がある。

 

何にだって終わりはある。

 

終わりがあることは悪いことではない。

 

だが、しかし、俺がいた世界ではみんなが「終わり」を拒否しているように見えた。

 

いつまでも自分がのさばり、勝とうとしているような気がした。

 

それが死肉に群がるゾンビのように見えて、俺には醜い姿だった。

 

この電車もそうなのだろうか。

 

終わりのない、終着駅のない、同じ線路を永遠と走り続けるのだろうか。

 

それとも、確実な終わりに向かってこの電車は走っているのだろうか。

 

何もわからない、でも、不安はなかった。

 

俺は自分の体を電車にゆだね、終着駅に付くのを待つことにした。

 

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