ここだけのはなし

10人見れば、10通りの解釈がある。日常にてふと思ったことを自分なりに綴ります。

「待機児童も問題だけど働く保育士も大変」ということに言及してみる #taikijidou0challenge

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先日、こんな面白い記事を僕は見つけた。

yutoma233.hatenablog.com

 

 

僕も待機児童がいることは知っていて、おのにちさんの記事や企画発起人であるYuichiさんの記事を読んで参加することを決意。決意というほど何か書けることはないけれど、Yuichiさんの記事にあるように「若者の意見が必要」ということで執筆してみようかと思う。

 

まず、僕がこの待機児童を語ろうと思っても、子どもがいるわけでもないし、別に保育士として働いているわけでもない。流浪のライターである。子どものことを何も知らないライター風情に何が書ける、と思う方も多いだろう。

なので、僕は子どもや待機児童のことよりも、実際に保育士や児童施設にて働いている人のお話を掲載しようと思う。

 

僕の世代では、保育士や児童施設(小学校が終わった後、学内で子どもを簡易的に面倒をみる教室)で働いている人が多い。僕の住む地域が都市部に比べてばまだまだ田舎なこともあって、子どもの面倒を見る仕事に需要があるのかと思う。僕が知っているだけで5人は保育関係の仕事に従事していた。

 

しかし、その5人の中で今現在でも仕事をしている人は2人ほど(1年前ぐらいに1人からは「辞めたい」と聞いたので、すで1人になっている可能性が高い)。僕は「そんなに労働環境が悪いんですか」と聞いたところ、みんな同じような顔で首を横に振るばかりだった。気になった僕は、「保育士 離職」で検索するとこんな記事がトップに出てきた。

 

hoikusiyametai002.com

 

よほど保育士になった人はストレスが溜まっているのだろうか。たしかに、会うたびに「辞めたい」とは言わずとも、給料面などで不満を言う人はたくさんいる。先ほどリンクを貼ったページを覗いていてびっくりしたのだが、給食費まで引かれているとか。これは堪ったものではないなぁと、思わず頷いてしまう。僕ならストライキをしている。

 

 保育士だってストライキぐらいしたいだろうけれど、人間関係がグチャグチャで内部分裂していてストライキどころではない。女性が多い職場ゆえ園内で派閥が発生しやすく、一度こじらせると長引いてしまう。人間関係についても、5人に3人は言っていた記憶がある。給料面よりも不満が多かった。

 

園内の人間関係だけでなく、今では子供を預ける親に問題があることも多い。この件にかんしては、塾講師をしていた僕も大いに頷く部分である。
園で子どもを預かるのは当たり前で、自分の子供を徹底して守ってくれると信じている。しかし、子どもは物ではないのでケガをすることがあれば、風邪を引くこともある。また、子どもの阻喪を園の責任として言及すること人もいる。

 

塾でも同じで、お金を払えば「子どもは絶対に賢くなる」、「面倒を見てくれる」と盲目する人も少なくない。この「お金を払えば」というのが厄介で、お金をペイすれば必ず何らかの「効果」を得られると思い込んでいる点だ。教育や保育のサービスは、完全なるものを扱っているわけではない。そして、携帯のような端末や通信サービスを提供しているわけでもない。生もののサービスである。そのサービスにおいて、絶対とか完璧は存在しない。だが、2万なり3万なり の対価を出せば、必ずそのお金と同等の「対価」を求める人が後を絶たない。

 

最近では、そんな「拝金主義」や育児の考え方の違いによって、原因がわからないようなクレームが来ることも少なくない。自然と保育の現場もピリピリして、内部分裂が起こる。園内の風通りも悪くなって、有給も取りづらい上に薄給ときている。子どもの笑顔では癒し切れない仕事の重圧に、辞めたくもなるだろうと夢想した。こんな現場でも、オジサンなど僕たちより上の世代は「とにかく働け」というのだろう。僕にはその声が、「拝金主義」という思想にどっぷり浸かった信者の声にも聞こえる。

 

僕らリーマンショックを経験して「ロストジェネレーション」なんて呼ばれている世代からすれば、まず子どもより目の前の生活さえ危うい世代。社会的な仕組みで言えば年金なども払うだけ払って損をする世代。保育士の仕事ひとつ取っても離職率が高く、長続きしない問題が露見している。そんな僕たちをオジサンは「根気が足りない」、「お客の声に応えろ」、「生きるためには仕事をしろ」と精神論で叩いてくる。いや、仕事に見合った給料が出るなら話は別だが、それに見合わない現状があって、実際に離職率も高いのだから問題が起こっているのは事実なのだ。
そんな現実を見ないオジサンたちの怒号は「奴隷になれ」と聞こえる。これは比喩でもクリシェでもなくて、保育士として働く人の声を聞けば頷かざるを得ない。

 

ryuuraita.hatenablog.com

 

僕は実際にたくさんのオジサンと闘い、そして言い合ってきた。その中で分かり合えた人もいたが、根本的には考え方が違い過ぎてすれ違うことばかりだった。でも、オジサンと闘っているのは僕たちのような「ロスジェネ」だけではない。女性議員だって、国の一応トップであるオジサンと闘っている。

 

gendai.ismedia.jp

 

僕がオジサンと闘っている中、子育てをする女性議員も闘っている。このリンク先では、実際に国会にて起こった答弁を再現している。その中で、特に惹かれたのがこの一節である。

 

山尾: 安倍総理は講演でこう言った。『今年待機児童が増えてしまった。安倍政権発足後90万人女性の就業者が増えてたので無理もないことであります。』それに続けて、『その意味で嬉しい悲鳴ではあるのですが、待機児童ゼロは必ず成し遂げなければなりません。』今、総理、どこが悪いと思ったかもしれません。

私はすごい気になりましたよ。待機児童が増えて無理もない、嬉しい悲鳴だと。また、揚げ足取りをするのかと、もしかしたらおっしゃるのかもしれない。でも、これ、本当に、(一瞬沈黙) 私も5歳の息子を預けながら、働いてる母親です。

でも、私よりももっともっと大変な状況で、働いて、子ども育ててるお母さんはいっぱいいます。子どもが保育園に入れないっていうのは、本当に子育て世代とか働く母親にとって、心の底からの悲鳴なんです。嬉しい悲鳴なんかじゃないんですよ。

ホントに感覚がずれてるので、しっかり、このずれをあらためていただいて、責任のある子育て政策を実行していただきたいし、そのためにまずは、この年齢分布、しっかり認識していただきたいと思います」。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47410?page=3

 

 

オジサンは「仕事があれば困らないだろう」と答弁する。しかし、その仕事によって生活が完全に保障されているわけでもなく、「待機児童」という弊害だって生んでいるわけである。働きたい母親や、子どもの面倒を見たくて仕事にしている保育士が、なぜかこんなにもすれ違って、つらい思いに涙を飲んでいる。

その声が「嬉しい悲鳴」だというのであれば、きっとオジサンは雲の上の世界に住んでいて、下界なんて見て見ぬふりか、都合よく解釈して考えることを放棄しているんだろうと思った。地上ではなくて、マンホールの下にでもいるような生活なんて、まったく想像していないし知らないんだ。あまり想像したくないが、結局のところ雲の上のオジサンたちは「奴隷」を生産したいだけなのかと思うこともある。

 

僕が待機児童に対して、何かしたからといってすぐに問題が解決するわけでもない。もちろん、この記事が何かを生み出すかどうかもわからない。しかし、これだけ間違った認識があることを伝えるために、僕が何か書くことを止めることはない。僕自身だって今の働き方や会社の在り方には是非を問いたいし、それを通して子どもを育てやすい環境は確立していきたい。

 

何か案があるかと言えば、今僕がやっているように家でできる仕事に対してもっと貪欲に取り組んでみる、というところだろうか。僕のように家でできる仕事に対してよいイメージは少ないだろう。八百屋や文房具店など、ちゃんと個人事業主として成立する仕事があるにもかかわらず、どうしてもパソコン1つでできる仕事を家でやってしまうと「楽してる」と思われる。しかし、現代ではわざわざ職場に出向かなくても、家でできる仕事だらけなのも事実な気がする。

 

kojin-business.com

 

今では会社という物質(コスト)を捨てて、会社員をノマドワーカー(ノマドワーカーとは、仕事場を自由にしながら働く人種のこと)にしている会社があるほど。そのような会社が出現しているほどに、「会社」や「オフィスビル」の存在が薄くなりつつある。誰もが「ちゃんと働いているか」と他人を見張りにでも向かうかのように、同じ時間に同じ電車や高速道路に乗って、毎朝の渋滞や満員電車に精神をすり減らしている。経済的にも精神的にも、会社にみんなが同じ時間に出向くのはナンセンスだと思わざるを得ない。
会社に無駄に向かう時間が少なくなれば、男性だろうと女性だろうと、家で家事や子育てがしやすくなるんじゃなかろうか。

 

今すぐには無理だろう。だが、お隣さんに子どもを見てもらったり、保育士さんの資格取得にかんする法令を定めたり、保育園乱立よりは、よほど効果があるのではないかと思っている。仕事の本質が変わらなければ、育児だろうと生活だろうと、何も変わらない。でも、政府に頼っても変わらないから、僕たちから変えるしかない。政治は何も変えてくれない。もう一度、僕は自分に言い聞かせようと思った。

 

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最後までブログを読んでいただき、ありがとうございます。

さいごに、私が参加した企画について掲載させていただきます。 

 

 

ブログなどの記事を発信する媒体を持っていれば誰でも参加できます

  • 「待機児童」について思うこと、経験談、対策、喜怒哀楽、その他諸々を記事にする(ご自身のブログ等で)
  • 記事のタイトルに「#taikijidou0challenge」を入れて、このチャレンジだとわかるようにする
  • Twitterハッシュタグをつけてシェアする
  • 自分が「待機児童」について考えを発表して欲しい人を2名指名する
    ※どうしても次に回す人がいない場合は、そこで止まっても大丈夫ですよ^^;
    ※でもできれば回してくれると嬉しいです
    ※バトンが回ってきていなくても、勝手に参加してくれたら嬉しいです

http://happy-twinslife.com/papa-shout/taikijidou0-challenge/

企画立案者「Yuichi」さまブログページ

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happy-twinslife.com

 

今のところ、誰かにバトンを回す予定はございません。

参加する場合は、一言コメントいただければ幸いです。

今回は企画に参加させていただき、ありがとうございます。

 

#taikijidou0challenge